少なからずとも、教員は一時的に子どもを嫌いになってしまうことはあります。
教員を10年経験してきましたが、子どもが全く言うことを聞かない、いつも反抗するということから嫌いになってしまうことがありました。
子どもを嫌いになってはいけないと分かっていても、嫌いになってしまう。
学級経営に影響するどころか、担任が教室に行くのも嫌になってしまいます。
結論から言うと、そんなときの教師としての対処法は、「スルー」と「上司として振る舞う」の2つです。
教員10年目となります。何年か経験すると、担任をする子どもを嫌いになってしまいそうになることは時々あります。
教員も人間。人間、合う合わないはあると思いますが、どんな子にも笑顔で接するのがプロ!
この記事では、こんな疑問に答えます。
この記事を読めば、子どもにいつも笑顔で接することができるようになります。
子どもを嫌いになりそうな先生は、ぜひ最後までお読みください。
教員が子どもを嫌いになってしまうことはある
教員が子どもを嫌いになってしまうことは起こりえます。
「子どもが好きだ」と教員なら誰でも思うはず。
しかし、子どもがいつも担任の方を向いてくれるとは限りません。
僕がこれまで受け持って大変だったクラスは、落ち着かないクラス、先生の指示がなかなか通らないクラスでした。
これまでの担任に指導されてきた方法や、家庭環境、人間関係、発達障害など学級の状況によって、クラスの様子は大きく変わります。
「来年は大変なクラスをもつよ」と、前年に管理職に宣言されてから、実際に大変なクラスをもったことがありますが、本当に大変でした。
僕が一番つらかったのは、子ども達と全く信頼関係が作れなかったこと。
子どもたちのために指導をしても理解されない、クラスの雰囲気を良くしようとしても子どもに理解されない。
いつも笑顔でいることを意識して、作り笑顔ばかりしていました。
「教師はプロなんだからいつも笑顔でいるべきた」と、そんな言葉に疲れてしまう。
子どもたちに分かりやすい授業を心がけても無反応。
授業が全く盛り上がらない。
本当に心が折れました。
なんとかしたいという思いで、いつも笑顔でいる、教材研究に力を入れる、それでも授業では子どもが無反応。
そんなときに子どもから「今年の担任は外れだ」という言葉が出てくると、
さすがに教師でも子どもが嫌いになってしまいます。
僕は、子どもは好きです。
でも、子どもによって教師も大きく傷つけられると、クラスの子をずっと好きでいるのは難しくなりました。
それでも、当時は、担任として1年間を過ごすには、子どもたちに愛情を注ぐことが必要だと自分を言い聞かせました。
子どものことを嫌いになってしまった1年間は、いろんな手立てをしても、うまくいかなかったですが、担任としての責任を果たすため、できる限りの分かりやすい授業を心がけました。
しかし、教員でも、頭の中で、子どもを好きでいないといけないと分かっていても、できないときがあるのです。
なぜ、教員は子どもが嫌いになってしまうのか
教員が子どもが嫌いになってしまうには理由があります。
気になるあの子が、気に入らないあの子になることがある
真面目な先生ほど、気になるあの子を問題行動をなんとかしたいという思いが強くなります。
しかし、相手も人間。
他人をコントロールすることはできません。
きちんとされた担任の先生は、この子をなんとかしたい!という思いから、
問題行動が気になる⇒叱る⇒反抗されるor改善されない⇒叱る⇒…
といった負の連鎖に陥ってしまいがちです。
教員は人間。子どもも人間。
人間同士、合う合わないはあるのは当然。
「あの子をたった1年の付き合いで変える」という考えは捨てた方がいいです。
教師の自信が、子どもの教師への不信に繋がります。
子どもを嫌いになってしまったときの対処法は
教師が子どもを嫌いになってしまったときの対処法2つあります。
- スルー
- 上司として振る舞う
スルー
スルーとは見守るということです。
やんちゃな子や発達障害の子の気になる行動はスルーする
やんちゃな子が担任の敵になると、学級崩壊の引き金になります。
やんちゃな子と担任の信頼関係は大切です。
また、発達障害の子には指導よりも支援が大切です。
暴力やいじめ、授業妨害以外の気になる行動は、極力スルーすべきです。
気になる子に対して「何もかも許さない!」という態度では、担任が子どもを嫌いになってしまいます。
ある程度の気になる行動は、指導せずにスルーをしましょう。
上司として振る舞う
担任は、学級の子どもに対して、上司のように振る舞うことが大切です。
担任が子どもの性格を変えられる思い込んではいけない。1年で作れるのは、信頼関係だけ。
担任が、子どもの問題行動や性格を劇的に変えようとすると、いろいろと口出しをすることが多くなります。
それに耐えられる子ならいいのですが、ほとんどの子が暗い顔になったり、担任に反抗をしたりします。
今の時代、厳しい指導ほど保護者の理解が得られにくくなっています。
担任は、子どもにとって上司程度の存在になっています。
上司程度の存在なので、子どもは表向きは「はい」と言いつつも、従わないこともあれば、担任のことをうざいと思うこともあります。
手厳しく、あれこれ指導をするよりも、子どもにチャンスを与え、フォローし、褒める担任の方が、今の子ども達はついてきます。
教員が子どもを嫌いになってしまったら大ピンチ!まとめ
教員が子どもを嫌いになってしまったら、大ピンチです。
- 学級経営がやりにくくなる
- 子どもも担任も学校に行きずらくなる
教員が子どもを嫌いになってしまいそうなときは、『スルー』&『上司として振る舞う』で対処すれば、お互いの信頼関係が崩れることを防げます。
ある子の1つの行動に、担任がこだわっていると学級崩壊につながるかもしれません。
当たり前ですが、まずは、気になるあの子でも、子どもを好きになる努力をしましょう。
子どもの悪いところではなく、良いところに目を向けるようにしていけば、
きっと先生のことを考えてくれている子どもの姿に気づくことができます。