学校でコロナが起きたときに、対応の仕方で保護者の理解を得ることができます。
実際に、私の勤務校でコロナの恐怖を体験しました。
結果から言うと、
保護者の心配な気持ちに寄り添えば、大きなクレームを受けることなく対応することができます。
保護者の大きな心配ごとは2つ。
- コロナの恐怖に対する心配
- 学習の遅れに対する心配
コロナが出たときの対応を、実体験をもとに説明します。
不幸なことに、僕の勤務校で、コロナの陽性反応が出ました。現場でコロナの対応をした事例を紹介しながら解説しますね。
コロナが出たときこそ、落ち着いて冷静に対応すれば、保護者の信頼を得ることができます。
この記事では、こんな疑問にお答えします。
コロナの感染が広がり、学校現場にいつコロナの恐怖が迫るか分かりません。
学校現場で、コロナが出たときの事例を知りたい方は、ぜひ最後までお読みください。
学校現場でコロナが出たときの対応の流れとは
学校現場でコロナが出たときの対応の流れをかんたんに説明します。
対応の仕方は、陽性が分かったタイミングで変わります。
陽性の判明が子どもが登校する前に分かった場合
- 陽性判明(子どもが家を出る前の時間や前日の夜)
- 登校中止の緊急配信メールなどの家庭への連絡
- 3日間の休校措置
- 保健所による消毒作業
- 4日目から授業再開
陽性が分かった連絡を受け取るタイミングは重要です。
朝、児童が家を出る前のタイミングなら自宅待機となります。
その後、保健所によって消毒作業が行われるため、職員も自宅待機となります。
陽性の判明が子どもが登校後に分かった場合
- 陽性判明(子どもの登校後)
- 緊急下校の準備(子どもへの説明、帰りの支度など)
- 緊急下校の緊急メール配信などの家庭への連絡
- 保護者による引き取り
- 翌日から3日間の休校措置
- 保健所による消毒作業
- 4日間目から授業再開
当日は、授業を一切を行わず、すぐに保護者引き取りによる下校となりました。
緊急下校のメール配信が行われても、すぐに迎えに来れる保護者とそうでない保護者がいます。
早いご家庭なら5分後、忙しいご家庭の場合、4時間後に迎えに来られました。
学校でコロナが出たときにやっておけばよかった10選
不測の事態となるため、やっておいて良かったこと、やっておけばよかったことがありました。
教室入り口に消毒スプレーを用意
迎えに来る保護者は、コロナに対する警戒がかなり強い状態になります。
教室に消毒液を置いておくだけで、気持ち的に落ち着くことができます。
子どもたちにどうやって説明するか
まずは、子どもたちが落ち着いて話を聞けるようにします。突然、担任が「この学校からコロナが出ました。」と発言してもパニックになります。
「重要なことがある」「落ち着いて聞いてほしい」「コロナによって人が混乱したり、傷つけあうことがいちばん不幸」ということをおさえて、まずは担任が落ち着いて事実を伝えることが大切です。
緊急下校用の名簿を用意
いつ引き取り下校となってもいいように、緊急用の名簿を準備しておきましょう。
- 子どもの名前
- 迎えに来た人の続柄(父・母・祖母・母の姉など)
- 迎えに来た時間
名簿に迎えに来た人をチェックしておけば、何かあったときに対応ができます。
次回登校日の連絡
全国のニュースを見ていると、多くの学校が3日間の消毒期間後に登校という流れになっています。
3日後の持ち物の連絡をすぐにできるようにしておきましょう。
休校中の課題の用意
休校中に課題を出しておくと、子どもの学習が滞ることを防げます。
休校中に子どもは外に遊びに行くこともできないので、課題を出しておきましょう。
教員用のフェイスガード
フェイスガードをしているだけで、担任や学校がコロナの対策をしていることが伝わります。
目に見えた対策は、保護者の理解を得られやすいです。
ここぞというときこそ、着用をすすめます。
保護者からの問い合わせの返答をあらかじめ用意しておく
「コロナが出て、うちの子が心配」「うちの子が濃厚接触者になっていないか」という不安から、保護者は迎え時に担任への質問が多くなります。
あらかじめ予想できる質問には答えを考えておきましょう。
コロナの恐怖心いっぱいになった保護者への言葉
コロナによるいじめを防ぐために、感染者や濃厚接触者が特定されないように、学校は動きます。しかし、保護者の中には「誰がコロナになったか教えてもらえないと心配でならない」という方もみえます。
コロナは誰もが恐れる感染症です。
校内の情報を漏らすことはできませんが、心配な気持ちに寄り添いましょう。
待機中の子どもの過ごし方の用意
緊急下校になってから、保護者が迎えにくるまでに早いと5分、長いと4時間以上待ちます。
何をして過ごすのかを考えておくと良いです。
お昼ご飯の用意
緊急下校になると、いつ保護者が迎えに来るのか分からないため、4時間近く担任は教室に拘束されます。密を避けるため、一か所に子どもを集めるわけにはいきません。
給食が打ち切りになる可能性が高いので、担任が職員室に一時的に立ち寄ったときに、何か口にできるものがあると良いです。
実際に対応して分かった!保護者からどんな要望が出た?
保護者から実際に出た声はこんな感じです。
- わが子がコロナにかかっている可能性があるか、職場に報告しなければならない。
- どの学年からコロナが出たのか教えてほしい。
- うちの子は濃厚接触者になるか?
- 緊急下校となってもすぐに迎えにいけない。
わが子がコロナにかかっている可能性があるか、職場に報告しなければならない
現場で、いちばん多い質問がこの「職場に報告しなければならない」でした。
話ができる限りで、現状を話して、わが子が濃厚接触者になっていないことを確認してもらいましょう。
どの学年からコロナが出たのかを教えてほしい
コロナによるいじめや排除を防ぐために、個人や学年の特定はできません。
担任から具体的にお話をすることはできないことや、問い合わせは管理職にしてもらうなど、コロナの不安からとにかく情報を知りたい保護者には、落ち着いて対応をしましょう。
うちの子は濃厚接触者になるか
保健所の判断によりますが、多くは、マスクなしの状態で15分以上を一緒に遊んだ子が濃厚接触者となります。
緊急下校となっても迎えにいけない
緊急下校となっても迎えにいけない保護者はいました。保護者と連絡を取って、クラスによっては担任が子どもを家まで送りました。
学校でコロナが起きたときのまとめ
コロナが出たら、やれることはほとんどありません。
緊急下校と迎えの名簿、消毒を用意しておくだけです。
緊急事態のときこそ、保護者は担任の対応を見ています。
落ち着いた対応をするようにしましょう。
コロナが心配で教室に迎えに行ったのに、教室に消毒液がない!という事態にならないように、日頃からいつコロナが出ても対応ができるようにしておくことが大切です。
万が一に備えておきましょう。